ごあいさつ

でんでん虫の始まりは、1982年に生田の古い民家で発足した『親と子の寺子屋でんでん虫の家』です。それは2名のスタッフと8人のお母さんたちによる小さな一歩でした。

その後さまざまな活動を続け、20年以上の時を経て、2006年『療育相談でんでん虫』として、社会福祉法人なごみ福祉会の公益事業に位置付けられ、それ以降も多くの実践を重ねつつ今日に至ります。

現在は、音楽療法士・臨床発達心理士・言語聴覚士・療育の経験を積んだ保育士・健康体操等の専門スタッフにより、個別や小グループでの外来療育、保育園・学校・地域の福祉施設への支援に取り組んでいます。

これまで取り組んできた学校支援や地域の福祉施設への支援、地域の関係機関との連携は、確実に「顔の見える関係」を増やし、『地域の中であたりまえに』を実践するための、大きな力になっています。

社会の中であたりまえに、しあわせに生きていくために、みんなの知恵を集め、今後も『でんでん虫』らしさを大切に、より良い方向を見つけて進んでいきたいと思います。

地域療育部 代表 渡邉紀子

事業概要

名称 社会福祉法人なごみ福祉会 地域療育部
療育相談でんでん虫・子ども相談室でんでん虫・日中一時支援でんでん虫
所在地 神奈川県川崎市多摩区中野島4-3-28(多摩川あゆ工房内)
TEL 044-911-2612
FAX 044-911-0462
メールアドレス dendenmushi@nagomi-fukushi.or.jp(療育相談でんでん虫・日中一時でんでん虫)
denden-soudan@nagomi-fukushi.or.jp(子ども相談室でんでん虫)
ホームページURL https://nagomi-denden.com/
事業内容 ・一人ひとりの発達やニーズに沿った療育プログラムの提供
・学校支援・施設支援
・子育てに関する悩みや、お子さんの発達・障害に関する相談
・療育的視点からのアドバイス、福祉サービスなどの紹介

でんでん虫のあゆみ

1982年:「親と子の寺子屋でんでん虫の家」 療育・相談の活動開始

親と子の寺子屋でんでん虫の家は、1982年(昭和57年)、現在NPO法人らぽおる代表の北川千鶴子さんを中心に、2名のスタッフと8人のお母さんたちにより、多摩区生田で活動を開始しました。
最初の活動場所は、床にこぼしたビー玉が全部一か所に集まってしまうような、家賃2万円の古くて広―い民家でした。

★当初から変わらない思い

「障害の有無に関わらず、地域の中でいきいきと! あたりまえに!」

★大切にしていること

この事業を続けるうえで大切にしていることは、無認可時代からの「待たせない・断らない・期限を切らない」です。どんなに頑張ってもやりきれていないことは山ほどあります。

でも、この思いと、

  • 相談者の不安を先延ばししないこと
  • 保育園・幼稚園や学校等、本来所属している場と地域での生活が大切と考え、連携をとること
  • ご家族、療育センター、児童相談所、学校等、当事者と関わる様々な事業所を巻き込み、顔の見える関係で情報を共有すること
  • 具体的な対応を見出すことが、不安の解消に繋がると考えること
  • 進級・進学をしても継続的に関わり、寄り添っていくこと

これらのことを大切にし続けてきたことが、今に繋がっています。

1984年:活動拠点を南生田に移転

南生田の拠点は2Kの狭い民家でしたので、教材を車に積み込み、黒川分校、栗木台小学校、しらかし園、地域訓練会、北川家のリビングまでお借りして、毎日渡り歩きながら療育のプログラムを行なっていました。

1987年:でんでん虫共同作業所 開所

作業所と療育相談が場所を共有していたため、15時までは「作業所」、夕方から子どもたちが来て『療育』が始まりました。(1997年までは、『療育』は高等部卒業までという制限がありました)

1988年:生活ホームあじさい 開所

1989年:でんでん虫の家町田 拠点スタート

1994年:多摩川あゆ工房 開所

バザーやチャリティーコンサート、スタッフとお母さん方が協力して行なった『仕事前の古紙 回収』で自己資金を集め、でんでん虫共同作業所2か所を発展的に解消して、多摩川あゆ工房が設立されました。それまで、でんでん虫が運営していた無認可の作業所が、ここで初めて「社会福祉法人なごみ福祉会」の運営になりました。

1997年:地域療育等支援事業の指定を受ける

それまでのでんでん虫の活動と、集めた署名28,000人というたくさんの方々の思いを基に、多摩川あゆ工房が『地域療育等支援事業』の指定を受けました。
これが現在の「地域相談支援センターいろはにこんぺいとう」と「子ども相談室でんでん虫」の始まりです。

2006年:「療育相談でんでん虫」がなごみ福祉会の公益事業として位置づけられる

現在、0歳の乳児から成人まで約130名に、個別または小グループでそれぞれのニーズに沿った外来での療育プログラムを提供し、地域の小学校の支援級、法人内外の保育園や福祉施設等、多くの事業所と連携し、音楽療法を主とした支援を行っています。